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2023.12.03

2025年 年金制度の改革

5年に一度、見直しが行われる年金制度。今回の改革で大きなポイントは・・・

年金 イラスト

国民年金3号被保険者としての資格が65歳まで認めれれば、自営業者以外は、今まで通り65歳まで国民年金の納付は不要ですが、どうなるのか行方を見守りましょう。

国民年金の加入期間(保険料納付期間)が、現行の「60歳までの40年間」から「65歳になるまでの45年間」に延長されることです。

まだ確定はしていませんが、ほぼ決定される流れのようです。

これにより最も影響を受けることになるのが、自分で社会保険に加入していない「年収130万円未満の主婦(主夫)」層だと思います。配偶者が協会けんぽなどの健康保険制度に加入している場合、その被扶養者としての主婦(主夫)は、条件を満たしていれば被扶養者として国民年金3号被保険者として国民年金の納付が不要でした。

この改革が確定すれば、60歳からの5年間、現行保険料で計算すると991,200円を納付することになります。

反面、単純計算で基礎年金が40分の45(12.5%)アップすることになります。他にも障害年金や遺族基礎年金の額が増加するという良い点も出て来そうです。

2023.10.31

年収の壁・支援強化パッケージ

厚生労働省は「年収の壁・支援強化パッケージ」というキャッチフレーズで、「106万円の壁」および「130万円の壁」に対する支援措置を発表しました。順次、制度の申請方法など詳細が公表されています。

4つある「壁」の内、「106万円の壁」と「130万円の壁」の2つの壁ことを指します。

パート・アルバイトで働く方が「年収の壁」を意識せずに働ける環境づくりを後押しする、というキャッチフレーズのもと、2つの制度を発表しました。

「年収の壁」は従来から4つ存在しています。

①100万円:住民税が課税

②103万円:税金の配偶者控除から除外

③106万円:一定の規模以上の事業所で働く場合、健康保険・厚生年金に加入

④130万円:週30時間程度以上働く場合、健康保険・厚生年金に加入

以上、4つの「壁」の内、③「106万円の壁」および④「130万円の壁」に対する支援を行うというものです。

※「106万円の壁」対応として・・・

健康保険・厚生年金の加入に併せて、手取り収入を減らさない取り組みをする企業に対し、労働者1人当たり最大50万円の助成を行う。

注意:健康保険・厚生年金に新たに加入することが前提であること、助成金は従業員ではなく企業に支給される

※「130万円の壁」対応として・・・

収入が一時的に上がって年収が130万円を超える時、事業主が証明をすることで、引き続き配偶者の側の被扶養者認定が継続できる。

いくつかの注意点のチェックが必要です。

2023.08.23

有給休暇を前倒しで分割付与する場合の注意

前倒し付与した最初の日が年休の付与「基準日」になります。

有給休暇を入社時に前倒し付与してもらえることは、労働者にはとっても助かる制度ですね。

有給休暇を入社時に、例えば5日間を付与し、6カ月経過後に残りの5日間を付与する「前倒し付与」をしている場合があります。

労働者にとっては、入社早々に体調を崩した時に、前倒しで付与された有給休暇の取得を申請すれば、欠勤扱いとならずに休むことができるので、とってもありがたい制度です。

このように入社時に前倒し付与している場合、注意しなかればならないこと、それは「基準日」です。「基準日」とは年休権の発生日のことをいいます。

通常、基準日は入社6カ月後に当たりますが、前倒し付与した場合は、この「基準日」が前倒し付与をした日、すなわち入社日に繰り上げられます。

従って、2回目の付与日も、これに伴って最初の付与日から1年後に繰り上げられます。

4月1日に入社した場合、1回目は入社日に付与し、2回目はその1年後である翌年の4月1日になるということです。

入社6カ月経過後、残りの日数を付与した日が「基準日」にならないこと。注意が必要です。

2023.06.29

労働基準監督署の臨検監督 調査の流れと注意点

労働基準法は労働者を保護するための法律であり、労働基準監督署は企業がこれを守っているか、定期的に調査しています。労働基準監督署が実際に企業などに出向き、調査を行う「臨検監督」について、流れや対応方法について説明します。

参考資料:労務マガジン

最も多い調査は「定期監督」。

臨検監督の種類は「定期監督」「申告監督」「災害時監督」「再監督」の4種類。

「定期監督」は労働基準監督署が監督計画に基づいて行う調査で、現状特に問題のない企業も対象になる。調査全体の約8割がこれに当たる。

「申告監督」は労働者などから労働基準監督署に申告があった場合に行われ「災害時監督」は労働災害が発生した時に行われる。「再監督」は前回指摘した是正措置や指導内容を、その企業が改善しているかを確認するもの。

「定期監督」は通知なしで実施するのが原則だが、実務上、調査対象企業の担当者と日程調整のうえ実施するのが一般的。企業には臨検監督の「拒否権」は無く、応じない場合には罰金が科されることがある。

「定期監督」は時期によって、ある程度テーマ(労働時間、最低賃金、有給休暇、安全衛生など)が決まっているようです。

通常、監督官2名で事業所を訪問。「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿」を確認のうえ、勤務実態と乖離が無いかなどを確認する。

最近、当事務所が良く聞く調査ポイントは残業時間が45時間を超えていないかどうか?という内容です。

調査の結果、法令違反ではないものの一定の改善を行う必要がある場合は「指導票」が、法令違反が認められる場合は「是正勧告書」が交付される。施設の不備により危険がある場合は、その設備に対して「使用停止等命令書」が交付されることがあり、企業にとっては大変な打撃となることがあるので注意が必要です。

2023.05.24

外国人労働者を雇用する場合に注意すること

就労できる在留資格と注意事項

外国人が就労する事業所数が増加

(資料:労務マガジン)

日本に在留する外国人労働者の国籍は、1位「ベトナム 25.4%」、2位「中国 21.2%」、3位「フィリピン 11.3%」(2022年10月現在)。

外国人が日本に在留するには出入国管理および難民認定法に基づき、在留資格を得る必要があります。日本に中長期在留する外国人には「在留カード」が交付され、カードには氏名、生年月日、国籍、在留資格と在留資格の種類が記載されています。

在留資格の中で『定められた範囲で就労が認められる在留資格』は20種類、『原則として就労が認められない在留資格』は5種類、『就労に制限が無い在留資格』は4種類です。

永住者や日本人の配偶者などは就労に制限がない在留資格で、日本人と同様に制限なく雇い入れることができます。

また『技能』は熟練した技能を持つ外国人に認められるもので、たとえば調理師は10年以上の実務経験を証明して取得できます。従って、外国語ができるから通訳として雇用するなど、本来認められない範囲外の就労はできません。

範囲外の就労をさせてしまったり、在留資格のない外国人を働かせたりすると、事業者は不法就労助長罪に問われ、3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられることがあるので注意が必要です。

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