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2021.06.11
国際自動車 残業代未払い事件 割増金から残業代を差し引く
2021年3月10日、歩合給から残業代相当額を差し引く仕組みが、事実上の「残業代ゼロ」であるとして争っていた事件で、会社側が未払いの残業代として約4億円の解決金を支払うことで原告側と合意しました。

簡単に表すとこのような内容です
裁判では、仕事の能率を評価することを前提に定められた「能率給」(売上高に応じた歩合給から残業代相当額を差し引く仕組み)の是非が争われていました。
最高裁は、この仕組みでは労働基準法に定める割増賃金が支払われたことにはならないという判決を下しました。また、割増賃金を支払ったかどうかを判断するには、通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分とを判別できる必要があることも示されました。(資料:労務マガジン6月号)
この会社の給与規定は独特なもので一般的にはわかりづらい内容です。
でもタクシー運転手さんとかトラックドライバーさんのような仕事では、どれだけ人を運んだか、あるいは荷物を運んだか、が歩合給として支給されていることが多いですね。
その歩合を稼ぐのに、残業をたくさんして稼いでもそれは時間をたくさん使った結果であって、売り上げを上げるには通常の勤務時間内で上げてください、という会社側の意向を反映したものでしょうか。
でも、やっぱりそれはいけませんということですね。
2021.05.20
テレワークに変更後の通勤手当は、どうなる?
出勤しないなら支給無しでOK?テレワークに変更後の通勤手当

資料出典:労務マガジン
通勤手当として毎月の定期券代を支給している従業員が、業務のほとんどをテレワークで行うことになりました。出勤しなくても業務は遂行できるため、今後の出勤はほぼなくなるものと思われます。そこで通勤手当を勝手に外しても良いのでしょうか。テレワーク勤務になっても、通勤手当として定期代は支給するべきなのでしょうか?
【結論】 そもそも労働基準法では、定期代などの通勤手当の支給を義務付けていません。法律的に表現すると労働契約は労働者の「持参債務」です。しかし、会社の就業規則や賃金規定、雇用契約書で「通勤手当を支給する」とだけ規定している場合は、労使間の合意に基づく賃金の一部という扱いになり、会社の都合で減額したり、不支給にすることはできません。
就業規則や賃金規定次第では在宅勤務でも全額支給の必要あり
もし、就業規則で通勤手当について「通勤手当として毎月の定期券代を支給する」とだけ規定している場合は、実際の出勤日数とは関係なく会社はその月の通勤手当を支給しなければなりません。
極端な話、テレワークにより1日も出勤しない、つまり通勤費はかからない場合であっても、定期券代を支給する必要があるのです。このように昨今のテレワークの浸透により、従来の通勤手手当の規定では現状にそぐわない会社もあることでしょう。
ではどのような場合であれば減額や不支給が可能になるのでしょうか。
規定に支給基準を定めてあれば減額も可能
規定に「賃金計算期間の全日数にわたって通勤の実態がない場合には、通勤手当は支給しない」や「〇〇日以上通勤しない日がある者の通勤手当は、日割り計算とし、実際の通勤日についてのみ支給する」など支給基準を定めておけば、実費分のみの通勤手当の支給が可能です。
在宅勤務を導入するときは、就業規則の通勤手当を確認し、何日以下の出社では実費精算にするのか、在宅勤務中に業務で交通機関を使う場合はどうするのかなど想定できる項目を明確に規定しておくことが大切です。
2021.04.29
「同一労働同一賃金」の勘違い!
「同一労働同一賃金」
勘違いをしていませんか?
コロナのおかげで「同一労働同一賃金」の議論が少し存在感が薄くなったような気がします。「働き方改革」も同様な感じが・・。

「正規社員」と「非正規社員」の待遇格差を解消!!
「同一労働同一賃金」
「正規社員」と「非正規社員」の待遇格差を解消することが目標です。
あくまでも正規社員と非正規社員の間での待遇格差です。
正規社員は言うまでもありませんが、
非正規社員とは・・・
①短時間労働者 ②有期雇用労働者 ③派遣労働者
のことを言います。
なので・・・ いわゆる社員間での待遇格差のことではありません。
同じ仕事をしている社員だったら皆同じ待遇にする・・という主旨ではないのです。
もちろん社員間での待遇格差があれば、そこで働く社員は不平不満を持ちます。でも、このことと「同一労働同一賃金」は、その「土俵?」が違うのです。
あの人と私は同じ仕事をしているのに待遇に格差があるのはおかしい・・「同一労働同一賃金」に反する・・
という意見を労働者の方から稀に聞くことがあります。
でも、ちょっと待ってください。「同一労働同一賃金」は正規社員と非正規社員の待遇格差を是正することです。
正規社員間での待遇格差ではありません。
企業として社員間での待遇格差があって、働く社員が勤務意欲を失くすこと。それは企業にとっても社員にとってもマイナスです。
社員間の待遇格差については「同一労働同一賃金」の議論とは別に、しっかりと検討し改善していくことは大切なことです。
2021.04.02
柔道整復師の方も労災保険に特別加入できるようになりました
令和3年4月1日から「柔道整復師」の方も労災保険に特別加入できるようになりました。他に「アニメーション制作」「芸能関係作業」等の作業従事者も同様です。

柔道整復師法に基づく「柔道整復師」の資格をお持ちの方であれば対象となります。
特別加入制度とは・・・
労災保険は、労働者が仕事又は通勤によって被った災害に対して補償する制度です。労働者以外の方でも、一定の要件を満たす場合に任意に加入でき、補償を受けることができます。
これを「特別加入制度」といいます。
特別加入のメリット・・・
労災保険に特別加入することにより、仕事中のケガ、病気、障害または死亡等をした場合、補償を受けられます。
給付の内容・・・
労災保険給付では、ケガ等の治療費などの治療費や、ケガ等で休業する際の休業期間の給付、治療後に障害が残った場合の給付、お亡くなりになった場合の遺族への給付等が支給されます。
従業員を雇っていない方・・・
令和3年4月1日より「一人親方その他の自営業者」として、特別加入することができます。
従業員を雇っている方・・・
これまで同様、事業場の規模次第で「中小事業主」として対象になります。
詳しくは、当事務所にお問い合わせください。
2021.03.15
「特定社会保険労務士」試験に合格しました。「特定社会保険労務士」って何をする??
「特定社会保険労務士」
一般の方が聞くと、さっぱり何のことかわからない?きっとそう思われるでしょうね。
何を特定するの?何か特別なの?いや逆に業務を特定してしまうの?きっとそんな疑問が起こるようなネーミングですね!
特定社会保険労務士の行う業務をもっと正式に法律用語を使って言うと「個別労働関係紛争解決手続代理業務」になります。
さらに訳がわからなくなりますね。
この試験、結構大変です。
まず「社会保険労務士」の試験に合格し、社労士として正式に登録していることが前提です。
さらに、その上で長時間の研修を受講した後「紛争解決手続代理業務」国家試験に合格しなければなりません。

労働紛争を円満に解決
それでは具体的にどんな仕事か、と言うと・・・。
労働に関係する紛争が起こった場合、その当事者が都道府県労働局の紛争調整委員会や民間ADR機関にあっせん申請等を行う場合において相談に応じ、また代理人として代理業務を行うものです。
簡単に言うと、解雇、異動などに伴い発生する労務問題を、裁判にまで発展する前に解決しようということです。
ここでまた「ADR」なんて言う難しい言葉が出てきます。聞きなれない言葉の連発です。「ADR」を説明するだけでもかなり大変です。
でも、もし事業所や従業員の方に、このような問題が起これば、皆さん、きっと真剣にそして必死になって調べようとするはずです。
人間誰しも、自分に関係しないことはスルーします。いざ、そうなった時に初めてその存在に気が付き、利用しようとすることでしょう。
事業所の皆様、そして労働者の皆様、もしそのような状況に出会った時、私のような「特定社会保険労務士」にご相談いただければより良い解決方法をご提案いたします。
その時には、よろしくお願いいたします。
というような資格試験に合格しました、という報告です。